モートン病とは?

モートン病

モートン病とは、足の指の間を通る神経が圧迫されることによっておこる神経障害の一種です。

足の中指(第3足趾)と薬指(第4足趾)の間にピリピリとした痛みやしびれ、灼熱感(焼けるような熱さ)を感じます。

足の人差し指(第2足趾)と中指(第3足趾)の間にも起こることがあります。

歩行中やランニング中などで地面を蹴り上げた時、つま先立ちをした時などに症状がみられます。

特に中年以降の女性に起こりやすい疾患になります。

足趾の付け根には隣り合う足趾同士をつないでいる靭帯(深横中足靭帯)があり、このすぐ足底側(足の裏側)を神経が通過するため、靭帯と地面からの圧迫により生じます。

(原因)

・ヒールが高い靴(4cm以上)、ヒールが細く安定しない靴を履いている

・靴のつま先が細く足先が圧迫されている

・ソールや中敷きが薄い靴を履いている

・仕事でしゃがむことが多くつま先立ちになりやすい

これらの原因によって起こる可能性が高くなってきます。

足の裏にはアーチと呼ばれるカーブがあり、特に横アーチが重要になります。

足をつま先側から見てみると本来山型になっていればいいのですがこの横アーチがなくなると真っ平らになり前足部への負担が多くなります。

ここで横幅が細い靴を履いてしまうと圧迫する力が強くかかりすぎてモートン病の原因になります。

(診断)

隣り合う中足骨の先端の間にしこり(神経の腫れ)を確認したり、その部位をたたいて足先にピリピリとした痛みがあればこれを疑います。

そのほか、足趾を背屈(つま先を上げる)、つま先立ちをする、第1趾から第5趾を包み込み横から圧迫すると痛みが誘発されるか確認します。

もちろん直接レントゲンなどを撮って画像から診断することもあります。

まずは安静にして使わないようにするのがベストですが歩かないということは生活に支障をきたしますので部分的にそうはいきません。

一般的な対処方法としては、

・足底のマッサージ

・電気療法

・温熱療法

・テーピング

・インソール(中敷き)

・消炎鎮痛剤・ブロック注射

があり、それでも改善しない場合には手術が適用されることもあります。

当院では、足の裏の痛みによって歩きかたや、体のバランスが崩れてしまっていることもあるので体の根本から診させていただきます。

崩れた足の裏のアーチによって負担がかかった筋肉をほぐしていき、鍼灸、テーピングなどを行っていきます。

体のバランスが崩れることによってゆがみも出てくることがありますのでその調整も行います。

足の裏の痛みには、足底筋膜炎や開張足による中足骨骨頭痛などほかにも原因があります。

痛みの原因を見極め適切な治療をしていくことが必要になってきます。

そうならないためにも違和感があれば、すぐに専門の先生に診てもらうことをお勧めします。

(2020年4月27日)

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